『思ったよりも寂しくない』MV考察

引用:櫻坂46『思ったよりも寂しくない』

Director:後藤匠平

Choreographer:TAKAHIRO

Producer:橋本寛人(AOI Pro.)・渡辺敬太(isai Inc.)

Production:isai Inc.

 

各メディアサイトで記事になっているように、MUSIC VIDEOが公開されるたびに公式からある程度のテーマが発表される。例えば、「Nobody’s fault」は「自由への渇望と絆」、「BAN」は「あきらめない強さ」がテーマだった。

「思ったよりも寂しくない」のテーマは、「仲間の大切さと一歩踏み出す勇気」。

 

0:00 道を塞ぐ何か

MUSIC VIDEOは山﨑天が「道を塞ぐ何か」の前に一人で立っているシーンから始まる。

 

余談だが、よく見てみると画面右にうっすらと虹が架かっているのが見える。

 

何かに気づいたように山﨑天が後ろを振り返るところから曲が始まり画面が切り替わる。

 

 

0:15 私のことなんて誰もきっと興味ないと思ってた

山﨑天が自転車を漕ぎながら歌うシーン。背後には「カラフルで楽しそうな何か」がたくさんある。

 

しかしながら、この「カラフルで楽しそうな何か」もまた「道を塞ぐ何か」になり得て、実際に道を塞いでいる。

 

自転車・キックボード・カート・車など思い思いの方法で前へ進んでいくが、背後にそれらが見えることから、彼女たちは「カラフルで楽しそうな何か」とは反対の方向へ進んでいることがわかる。

 

 

1:43 道を塞ぐ何か

楽しそうに踊りながら進む彼女たちの表情が一変。「道を塞ぐ何か」に初めて遭遇する。

 

 

2:07 後戻り

「道を塞ぐ何か」から遠ざかっていく映像が続く。したがって、彼女たちがもといた「カラフルで楽しそうな何か」へ引き返そうとしていることがわかる。

 

後戻りする途中、車に乗っている山﨑天はビデオカメラで「道を塞ぐ何か」を映像に収めている。

 

そのときに撮ったと思われる映像が3:25で確認できる。

 

 

彼女たちの居場所

ここで彼女たちの居場所を整理する。

彼女たちは一本の道の上にいる。前述した通り、その道は「カラフルで楽しそうな何か」と「道を塞ぐ何か」によって、両方向とも塞がれている。時系列だと、最初「カラフルで楽しそうな何か」にいた彼女たちは前へ進んだが、「道を塞ぐ何か」に阻まれて、「カラフルで楽しそうな何か」へ引き返そうとしている。

MV開始直後の山﨑天が「道を塞ぐ何か」の前で一人立っているシーンは、これよりも先の話になる。

 

 

2:13 思い出

「カラフルで楽しそうな何か」へと戻った彼女たち。

 

山﨑天は「道を塞いだ何か」を撮ったときと同じビデオカメラでそのときの様子を収める。

 

夜にはキャンプファイヤーを楽しむ彼女たち。

 

山﨑天はその様子もビデオカメラに収める。

 

 

3:05 ビデオカメラ

山﨑天はビデオカメラを持っていた手を下ろし、一瞬寂しそうな表情を見せる。

 

そのビデオカメラで撮影された映像が流れる。

 

 

3:15 そばにいてほしかった

その夜、山﨑天は立ち上がり、ビデオカメラを片手に「カラフルで楽しそうな何か」とは反対の方向、「道を塞ぐ何か」へと一人で歩いて行く。

 

 

3:42 私のことなんて誰もきっと興味ないと思ってた

目の前には「道を塞ぐ何か」。山﨑天がこれを目にするのは、2回目ということになる。

ここでMV開始直後の映像と繋がる。何かに気づいた様子の山﨑天。

 

振り返ると、後から追ってきた仲間の姿。

 

ここからダンスシーン。背後に「道を塞ぐ何か」が見えていることから、彼女たちは「カラフルで楽しそうな何か」の方向を正面に踊っていることがわかる。全体の中で最も激しく強いダンスが印象的。

 

 

3:57 道を塞ぐ何か

彼女たちは「道を塞ぐ何か」に向かって走り出す。

 

あのとき以来、再び「道を塞ぐ何か」と対峙する彼女たち。

 

山﨑天が扉を開けて、彼女たちは前へ一歩踏み出す。

 

櫻坂46全メンバーの名前がクレジットされ、MVは終わりを迎える。

 

 

4:51 思ったよりも寂しくない

道に置かれたままのビデオカメラ。

 

主に山﨑天が撮影しており、彼女が一人で「道を塞ぐ何か」へ向かうとき唯一持って行ったのがこのビデオカメラだった。

 

彼女たちは一度「カラフルで楽しそうな何か」を離れて前へ進もうとしたが、「道を塞ぐ何か」を知って、「カラフルで楽しそうな何か」へ後戻りする。そのあと、たった一人で「道を塞ぐ何か」に挑む覚悟を決めた山﨑天は、仲間との思い出をビデオカメラに収めることにした。ここでのビデオカメラは「仲間との思い出」を象徴するものとして描かれている。逆説的に「孤独」を象徴しているとも言える。

 

「道を塞ぐ何か」の前に立つ山﨑天が後ろを振り返ると、彼女を追ってきた仲間の姿が。ビデオカメラを持って行くことなく、彼女たちはそれぞれ先へと進んでいく。道に置かれたままのビデオカメラ。なぜ彼女はビデオカメラを持って行かなかったのだろうか。

 

「カラフルで楽しそうな何か」と「道を塞ぐ何か」はそれぞれ何を表しているのだろうか。

 

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